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2017年1月15日日曜日

(2/100) 『地下鉄に乗って』(浅田次郎)を読む

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地下鉄に乗って [ 浅田次郎 ]
価格:555円(税込、送料無料) (2017/1/15時点)

今年二冊目は、映画化もミュージカル化もされた浅田次郎の『地下鉄に乗って』。



地下鉄に飛び込み自殺をした兄を思い、駅の階段を登って地上に出ると、そこはタイムスリップした時代の東京だった。


いまや大財閥のトップとなった父の威光と横暴に影響を受けながら育ってきた真次たち兄弟は、その人生までも思うように行かないものになっていた。


しかしこのタイムスリップを通じて父の生きてきた足跡をたどり、いろいろなことが見えてくる。


兄が自殺をした日、戦後の闇市、戦前の満州、そして昭和初期。


駅を降りて地上に出るたびに時代を遡ってタイムスリップし、そこにある父の生い立ちを知りながら、兄の死の訳も知る。


タイムスリップにはプロポーズをすることになる彼女もなぜか経験する。その訳は彼女もやはり父の生い立ちに関係していたからだった。。。


時代をいくつも取り込んでいるので、一つ一つの描写は詳しくないが、高度成長期の新中野鍋屋横丁や戦後の新宿の闇市、昭和初期の銀座など、その次代を彷彿とでき楽しいストーリーだった。


地下鉄に乗って (講談社文庫)
  • 作者:浅田 次郎
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 1999-12-01

2017年1月10日火曜日

(1/100)『思考の整理学』(外山滋比古)を読む


図書館で予約していた本が、年末年始で手元まで届かず、Koboのなかに入っていた本から未読のものを読んでみました。


外山滋比古なんて、若いときにはよく読んだこともあり、懐かしい気持ちで手に取りました。


昨年11月頃からスマホと手帳を兼用していろんなことを書いたり入力したり思い出したりしています。


いままでスマホだけでなんでもできるのではないか?と思っていたのですが、手で書くことの効率のよさを見直し始めたところです。


ちょうどこのタイミングで外山滋比古の本でしたので、とても興味深く読みました。


見つめる鍋は煮えない

本の中で何回か出てくるフレーズです。

料理の際に「まだかなまだかな」と鍋の前で蓋を開けたり閉めたりしていてもなかなか出来上がらないという意味です。


よく「一晩寝て考えてみよう」といいますが、おなじ意味ですね。


ある課題について根を詰めて「うーん、うーん」と悩んであいてもなかなか解決しない。


でも「一休みして明日考えなおそう」なんて言っていると、次の日いい考えが浮かんだりして。


そのためにも書き留めることって大事なんですね。


手帳に書いてみる。書くことで一旦頭のなかからその課題を外す。


鍋の前から離れるわけです。


そしてまた手帳を見返して、頭のなかに戻してやる。


そのプロセスが効率的だったりするのですね。


鞍上、枕上、厠上

もうひとつのキーワードはこれ。


今で言うと「車中、ベッドの中、トイレの中」でしょうか。


いろいろ考えるのに良い環境ベスト3だそうです。


私は通勤時間が長いので、車中で考える機会は多いはずなのに、寝ていることが多いですねぇ。


ちょっと反省。


ベッドの中は、寝る前もそうですが起きてすぐに「アッ」と思う素敵なアイディアが浮かんだりします。


でもこれって後で思い出せなかったりするんですよね。


その場で書き留められる環境が大事、と外山滋比古さんも書かれてました。


トイレの中はどうかなぁ。


どちらかというと思考の一休み、という時間かもしれません。